ご挨拶
皆様、はじめまして。
私は禅宗の僧侶でありながら、なぜこのような活動を始めたのかを、お話しさせていただきます。
一昨年の終戦の日、当寺における戦没者供養法要が終わり、お参りの方々との雑談をしている時のことでした。その場でのお話の趣旨は、「この世で生を受けたことに感謝を。」だったと記憶しております。その時一人の初老の女性が、「今まで一度も話したことはありませんでしたが、いま初めて私の心の中を打ち明けます。」と前置きがあり深呼吸をしてから話し始めました。
「実は私が産まれたときにはお父さんはいませんでした。お母さん一人に育てられていましたが、私が3歳になる頃に、お父さんの遺骨が送られてきました。母はその箱を抱きかかえて数時間泣き続けていたことを記憶しております。その時に送られてきた遺骨箱がとても軽かったので、親族が集まり皆で箱のふたを開けたところ、箱の中には小さな石が一つ入っていました。私はお父さんの遺骨すら見たことがありません。死ぬまでに一度だけでもいいので、お父さんの元に近づきたいです。」とお話され、そこにいた全員がこの方のお話に涙しました。
その後、私は色々調べましたところ、その方のお父さんが亡くなった場所や日時などを、ある程度特定することが出来ました。お父さんは昭和十八年にビルマのシングイ県の第五十二軍第二野戦病院で戦病死されていました。
私は、その事実を旅行社に伝え、その場所まで案内してほしいと言いましたが、旅行社の担当者は、「とても七十五歳を超えた女性の方の体力では、現地まで行くことは体力的に難しいと思われます。ヤンゴン国際空港の近くに慰霊碑があるのでそこのお参りされてはどうでしょうか。」とのことでした。
そこで、私たちは旅行社の案内の元、数人でヤンゴン日本人墓地を訪れ、この場で慰霊法要を執り行ないました。
その後も一ヶ月に一度、ヤンゴン日本人墓地で慰霊供養を続けておりますが、その訪緬時には様々な方との御縁を頂戴いたしました。そこでのご縁を大切にし、もっと大きな輪に繋げるために、「世代を超えて、世界を笑顔に」(Over the generation, Connect the world with smile.)をモットーに財団を設立いたしました。
設立から一年未満の団体ですので、ご支援いただく皆様には多くのご迷惑をお掛けすることになってしまうかと思いますが、何卒ご指導下さりますようお願い申しあげます。
令和元年五月
一般財団法人ゼロ
代表理事 鬼頭 宝徳
概要
名称 | 一般財団法人ゼロ |
設立 | 平成30年6月28日 |
所在地 | 〒133-0057 東京都江戸川区西小岩一丁目26番5-1002号 |
電話番号 | 0120-401-940 |
メールアドレス | zerofoundation.info@gmail.com |
主な活動内容 | ミャンマー国内における活動家支援 ヤンゴン日本人墓地での報恩供養 戦没者のご遺骨収集支援 その他の活動・支援 |